本と映画

ハルさん

本と映画

 

娘の結婚モノといえば

これはもう鉄板の涙腺崩壊もので

だったら読まなければいいのに

また読んでしまうのでしょうね~ (^_^;)

本のご紹介です

結婚する娘とその父親の物語は先日ご紹介したばかり ⇒ 『娘の結婚』

今回ご紹介するのも同系の本『ハルさん』

作者は藤野恵美さんです

本の内容と感想です

瑠璃子さん・・・。今日はね、ふうちゃんの結婚式なんだよ。

ふうちゃんが結婚する日
式場に向かう前に訪れたお墓の前で
ハルさんはそうつぶやいた

 

ハルさんの妻瑠璃子は 一人娘のふうちゃんが
幼稚園に入る頃に亡くなった

ハルさんが一人で育てたふうちゃんが今日結婚する

式場に向かうハルさんは一人娘の成長を思い返す
そんな形でこの物語は始まります

 

幼稚園に通うふうちゃんは
ある日 なかよしの隆くんから
お弁当の卵焼きを盗んだと疑いをかけられてしまいます

途方にくれるハルさんに
あるとき瑠璃子さんの声が聞こえてきます

<それなら、一緒に考えていきましょう>

瑠璃子さん(の幽霊?)の推理で事件は無事解決しました

 

ミステリ仕立ての物語が五篇

ふうちゃんの成長とともに
父親のハルさんも成長する

その過程を読者はともに体験するというストーリーです

 

そしてラスト 結婚式を前にして
最大の謎 - なぜふうちゃんはこの男性を選んだのか
それが解き明かされます

さわやかな感動をよぶ一冊です

 

書店のPOPには「必ず泣ける!」などとありましたが
『娘の結婚』のときとは違って ワタクシは泣きませんでした

この物語には息詰まるような結婚への障害といったものが
なかったからでしょうか

とはいうものの読後感は悪くありません
旅のおともなどにどうぞ

 

 

 

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