前回の「介護」カテゴリーでは、「認知症の人にどう対応したらよいか」というテーマ書きました。今回は、介護にかかわる人、特に家族などの介護職ではない人の心がまえについてです。
父母等、家族を介護するときは、いつまで続くかわからないというプレッシャーに押しつぶされそうになります。
特にその人が認知症である場合には、泥棒あつかいされたり、意志疎通がうまくいかなかったりと、ストレスはMAXになります。
介護する人、される人が共だおれになってしまうような最悪の事態をさけるために、こんな心がまえでやって行ければと思うことを、経験からも書いてみます。
一人で抱え込まない
介護についての情報はずいぶんと広がってきています。
それでも、次ののような理由で介護を一人でやろうとする人は多いように思います。
- 自分でないと介護できないと思う
- 認知症を知られることに抵抗がある
- 人に助けられることに抵抗がある
- 知らない(情報を得ようとしない)
介護は長期にわたるものであり、自身も年を取ってきます。一人で抱え込むことには限界があり、人に頼ってなんぼです。
まずは、他の家族や友人に相談することから始めましょう。
どのような助けを得ることができるかについては、あらためてまとめたいと思います。
がんばりすぎない
献身的に介護することは結構なことですが、往々にして自身を犠牲にしてしまうことがあります。
老化や認知症など、どうしようもないことに起因することでも、努力が足りないのではと自分を責めたり、必要以上にがんばってしまいます。
長期にわたる介護です。完璧をめざしてがんばりすぎず、自分自身を大切にし、次善の策で当たりましょう。
情報を収集する
介護を一人で抱え込まないためにも、情報収集は重要です。
情報源は、
- インターネット
- 書籍
- 自治体作成のパンフレット等
- 友人からの口コミ
- 医師、介護職の人の話
集める情報は、
- 認知症の知識
- その他の病気の知識
- 施設について
- 介護に関する制度
情報弱者となることは避けなければなりません。
介護を楽しむ
「介護を楽しむ」などということは、言うのは簡単ですが、実際にはむずかしいことだと思います。
しかし、ただ先の見えなさに絶望したり、日々しんどいと思うばかりでは早晩行きづまってしまいます。
どうにもならないことはそれ以上求めず、介護する人、される人のあるがままを受け入れましょう。
介護される人がいままで生きてきた人生を思いやり、その心の内を想像し、愛情と尊敬と共感をもって介護にあたりましょう。
そうすれば、介護がつらいばかりではなく、楽しく思えてくるのではないでしょうか。