読んだ本をごく短いコメントをつけてご紹介しています。
評価は、あくまでも個人的な感想であり、取り上げた作品に対する一般的な評価を意識したものではありません。
クラウドガール
著者:金原ひとみ
評価:★★★★☆ オススメ
コメント:
2004年、『蛇にピアス』で第130回芥川賞を綿矢りささんと共に受賞しています。処女作からつねに進化してきた作家さんで、2021年、『アンソーシャル ディスタンス』で第57回谷崎潤一郎賞を受賞しています。
初期(女性)の恋愛から母へ、そして本作でふたたび女性へと変化してきた、金原さんの転換点となった作品です。
対照的な性格の姉と妹と男(恋人たち)。姉妹は亡くなった母について秘密を共有している。きずなで結ばれているかと見えた姉妹は、あやういバランスにあって、それがズレていく。
姉妹や男たちの行動についていけんなあと思いながら、最後には希望が見えるのか、絶望か。
文章はむずかしくありません。かつ、いつものことながら、金原さんの文章はうつくしい。
綿矢りさの文庫解説がいい。
【評価一覧】
★★★★★ 超オススメ・・読んだらきっといいことがあります
★★★★☆ オススメ・・自信をもっておすすめします
★★★☆☆ 興味があれば・・興味がある人にはオススメ
★★☆☆☆ 時間があれば・・ヒマを持てあましている人にはいいかも
★☆☆☆☆ 読まなくてもいいかな・・難アリなので全部は読まなくてもいいです
☆☆☆☆☆ クソ本・・読む価値なし。多分ご紹介しない