本と映画

こんな本を読んだ 81 石に泳ぐ魚

読んだ本をごく短いコメントをつけてご紹介しています。
評価は、あくまでも個人的な感想であり、取り上げた作品に対する一般的な評価を意識したものではありません。

石に泳ぐ魚

著者:柳美里
評価:★★★★☆ オススメ
コメント:

柳美里(ゆうみり)さんは、在日韓国人の劇作家、小説家。1997年『家族シネマ』で芥川賞受賞。本作は、1994年の処女小説です。

劇団員である主人公とその家族、なかまや恋人、韓国人の友人などとの愛憎劇。文章は悪くないんだが、どの登場人物の言動もイラつかせ、共感できない。

本作は、発表後にモデルとなった女性から、プライバシー権及び名誉権侵害を理由として損害賠償、出版差止めを求める裁判を起こされました。判決では、発表した作品そのままのかたちでの出版が差し止められた。そのため、判決後に問題となった個所を修正した改訂版が出版されています。私が読んだのは、その改訂版。

共感しにくいのはねらったものかもしれないが、そのような修正がわかりにくくしているのかもしれない。

しかし、その後の柳さんの命と家族についての真摯な表現と行動の萌芽が、この作品には見えると思います。

 


【評価一覧】
★★★★★ 超オススメ・・読んだらきっといいことがあります
★★★★☆ オススメ・・自信をもっておすすめします
★★★☆☆ 興味があれば・・興味がある人にはオススメ
★★☆☆☆ 時間があれば・・ヒマを持てあましている人にはいいかも
★☆☆☆☆ 読まなくてもいいかな・・難アリなので全部は読まなくてもいいです
☆☆☆☆☆ クソ本・・読む価値なし。多分ご紹介しない