腰痛には「特異的腰痛」と「非特異的腰痛」とがあります
ここでは、厚生労働省の「社会福祉施設における安全衛生対策マニュアル」より、「第2章 腰痛対策」をもとにご紹介します。そのまま写したのではわかりにくい部分もありますので、わたくしのことばでわかりやすく書き直したり付け加えたりします。ただし、わたくしは医療関係者ではありませんので、不正確な部分があるかもしれません。もし気が付かれましたら遠慮なくご指摘ください。
んで、上をいいかえると…
腰痛には原因がわかるものとわからないものとがある
ということ。しかも、
原因がはっきりしないものの方が圧倒的に多い!
特異的腰痛(原因がわかるもの)
医師の診察や画像の検査(レントゲンやMRI)で原因が特定できるものが特異的腰痛です。
代表例としてつぎのようなものがあります(カッコ内の数字は腰痛全体に占める割合です)。
1.腰椎椎間板ヘルニア(4~5%)
2.腰部脊柱管狭窄症(4~5%)
3.骨粗しょう症の方に多い圧迫骨折(4%)
4.感染性脊椎炎やガンの脊椎への転移(1%)
5.尿路結石などの背骨以外の病気(1%)
非特異的腰痛(原因がはっきりしないもの)
組織のどこかに原因がある可能性は高いものの、医師の診察や画像診断では痛みの起源を明確にできないものが非特異的腰痛です。腰痛全体の85%を占めます。原因がわからないだけに、長期にわたり再発と軽快をくり返しやすい傾向があります。
なお、前掲のマニュアルには、筋肉のつっぱり、炎症によって起きる腰痛が触れられていません。わたくし的には非特異的腰痛のうちでもこれがいちばん多いのではないかと思います。しかし、原因がはっきりしない(医師があまり熱心に取り組まない)だけに、あまたの民間療法が繁盛することになるのでしょう。
ぎっくり腰(非特異的急性腰痛)
ぎっくり腰は、椎間板などの腰を構成する組織のケガであり、医療機関では腰椎捻挫または腰部挫傷と診断されます。しかし、どの部分のケガかは断定しにくいため、非特異的腰痛に含められるそうです。
ケガなんですね~
腰痛の慢性化
腰痛で身体を動かさないでいることによる精神的ストレスが続くと、痛みを抑制する脳のシステムが機能しなくなってしまいます。その結果神経が過敏になり、さらに腰痛を感じるようになって、ますます身体を動かさなくなるという悪循環に陥ってしまいます。
痛みのことばかり考えていたりすることもストレスとなり、慢性化の原因ともなります。
医療機関の受診
わたくしの場合もそうですが、腰痛はひとつの原因で起きるのではなく、筋肉のコリや炎症による痛みと神経の痛み(坐骨神経痛)とがからみあって起きることが多いのです。
我慢したり放っておいたりすると、上で述べたように慢性化します。民間療法やカイロプラクティックに頼ると逆に悪化する場合もあります。
腰が痛いと思ったら、医療機関に相談し、適切に対処することが必要です。結核やガンなど重大な病気がかくれていることもありますので、軽視してはいけません。