わたくし、どちらかといえば猫派です。
今回は、話題となった本『ざんねんないきもの事典』や
『わけあって絶滅しました。』などの著者の最新刊です。
本のご紹介です
『猫脳がわかる!』という本をご紹介します。
2019年9月20日発刊のほぼ新刊です。
著者の今泉忠明さんは哺乳動物学者、「ねこの博物館」館長。
脳科学や哺乳動物学の観点から、猫の行動や生き方を
考察するという、猫本の中では少し毛色の変わった一冊です。
本の内容と感想です
本書から・・・
猫脳の基本構造は人とほぼ同じ。
中心から「脳幹」「大脳辺縁系」「大脳新皮質」。
人の脳の「大脳新皮質」は大きく発達しており、
言語機能や論理的思考、倫理性など
いわゆる人間らしさを生み出している。
猫脳の「大脳新皮質」は、うっすらとしかなく
論理的思考や高度な情報処理はできない。
猫脳では、生存本能にかかわる「大脳辺縁系」が
割合としては人より発達している。
このため、不安や恐怖に敏感で警戒心が強い。
猫の脳にも「海馬」があり、短期記憶も長期記憶も
できる。特に短期記憶にすぐれている。
猫は確かに寝ている時間が長く、ノンレム睡眠の
時間が非常に長い。
このような、脳の構造からくる猫の特性の分析から
はじまり、猫の感覚器官から来る特性、
猫脳が示す習性と行動、猫の知能と心理など
猫が示すあるあるな行動やしぐさをひとつひとつ
平易なことばで解説してくれます。
例えば、
- 猫の視覚は桿体細胞が発達しているので暗闇でも
よく見える - 猫の目には反射板が備わっている ー 暗闇で光る
- 臭覚野が優れているから人の20万~30万倍の
ニオイを感じている - ヒゲや肉球は驚異のセンサー
- 猫は孤独なハンター。捕食性行動が遺伝子に
書き込まれている - 猫にあるのは喜怒「愛」楽
- 猫は意外と表情豊か
- 面倒くさいときは猫はしっぽで返事している
猫のかわいさや不可解な行動のワケ、人とのつながりに
ついて、ああそうだったのかと納得せてくれます。
猫愛にあふれている本です。
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